【体験談】多肉植物の農地探しは凄く難しいという話
静岡県東部の多肉植物生産者『lapin plants(らぱんぷらんつ)』です。
2024年12月末ついにビニールハウスが完成しました。
多肉生産者としてようやくスタートに立つことができました。
まさかベランダタニラーが、農地を借り、ビニールハウス建設をし、
多肉生産者になるとは夢にも思っていませんでした。
それがリエールサキュレントと知り合った事で人生が大きく変わりました。
今後、タニラーから多肉生産者を目指したい人もいらっしゃると思いますので、
われわれ『lapin plants(らぱんぷらんつ)』がリエール多肉農業塾と並行で行ってきた
農地探しに注目して2023年、2024年を振り返ってみたいと思います。
横浜市では農地は不動産?
われわれがまず農地探しをスタートさせたのは、
リエール多肉農業塾に入る前の2023年4月でした。
自宅のベランダが多肉植物でいっぱいになってしまって、
元々住んでいた横浜市青葉区で市民農園ではない大きな農地を借りたいと思い、
横浜市の農政とメールでやりとりをしていました。
もちろんメールや電話でのやりとりで借りられるわけもなく、
横浜市は現役を引退した方々の農業希望者が多い事で
農地を借りる難易度がかなり高い事を知りました。
需要(農業をやりたい人)に対して供給(農地を貸したい人)が少なすぎて、
農地が不動産のようになっているのが都会の農地です。
そういった事情が分かり横浜市は諦め、
近くの市区町村に聞いてみようと
相模原市、大和市、綾瀬市、座間市、海老名市、厚木市、
伊勢原市、秦野市などに問い合わせをかけましたが、
まともに扱っていただける市は全くありませんでした。
野菜や花きであれば、農家に弟子入りしたり、
職業訓練校に通うなどして農家になれるので、
神奈川県に関しては多肉植物は求めていないという印象でした。
2023年9月にリエール多肉農業塾に入り、
引き続き農地探しを続ける事になる訳ですが、
この辺りで神奈川県を諦め、
『もりの。』の弟夫婦が住んでいる千葉県大網白里市や
われわれの生まれ育った静岡県を意識するようになりました。
千葉県大網白里市での農地探しでは『水』がネックに!
千葉県大網白里市での農地探しは、
神奈川県での農地探しとは全く違って市が凄く協力的で、
ここなら農地探しが上手くいきそうな気がしました。
移住者を増やしたいという市の意図が伝わってきました。
千葉県大網白里市は弟夫婦が住んでいる関係で、
知り合いが多いので色々と農地を紹介して頂けたのですが、
良い農地が多いけど水が無い場所が多くて。。。
水道を引くだけで〇百万円とか、
井戸を掘っても水が出る保証はないとかで。。。
結局保留という形をとりました。
それと並行してわれわれの生まれ育った静岡県でも農地を探すようになりました。
静岡県静岡市での農地探しでは市と相思相愛になれず。
静岡県静岡市はわれわれ『lapin plants(らぱんぷらんつ)』の故郷。
2人とも静岡県静岡市出身で、どちらの両親も静岡県静岡市に住んでいます。
ただ農家の知り合いは誰もいない。。。
そこで『もりの。』の同級生にダメ元で手あたり次第当たってみました。
その中で一人の方が自分の父親の農地が貸せるかもしれないという事になり、
見学しに行きました。
良い農地を持ってらっしゃいましたが、ここでも水問題が発生し、
あんまり人里離れたところに行き過ぎると水に〇百万円かかってしまう事を学びました。
静岡市の農政にもう少し市街地に近い所で農地を借りる事はできないか交渉しましたが、
静岡市の求めている農業とわれわれのやりたい多肉植物はマッチングせず、
静岡市も選択肢から外れる事となりました。
ここまで動いてもこんな感じだとずっと農地は見つからないと思い、
農地をインターネットを使って探す作戦にでました。
ハトマークサイトでの農地探し
農地を探すインターネットサイトとして『ハトマークサイト』を見つけました☟
ここで『農地』を探す事ができれば、
近隣情報はグーグルマップで探す事もできるから便利だなと思いました。
この時はまだ『eMAFF農地ナビ』という存在は知りませんでした。
この『ハトマークサイト』で検索すると、
農地にビニールハウスが建設されている形で中古で売っているのです!
これは便利だという事で必死に探したら、
静岡県藤枝市に1800㎡で〇百万円で売っているじゃありませんか!
早速不動産屋さんに連絡し、
ビニールハウスを見せてもらうのですが、
農家でないわれわれはそれを買う事ができず・・・
一瞬諦めそうになりましたが、
不動産屋さんとハウスの持ち主の方に
なんとか借りる形で支払わせてもらえないか交渉をしました。
とそちらに関しては問題なく進める事ができていたのですが、
こうやってインターネットに出ている情報だとどうしても競合がおりまして。。。
最終的には『われわれ多肉 vs ミニトマト』という構図となり、
藤枝市や農業委員会から求められているのは、
プチトマトになりそうだという事で藤枝市は辞退しました。
JAから再度横浜市に挑戦するも撃沈!
静岡県藤枝市の交渉はかなりいい所まで進んでいただけあって、
われわれから辞退したのですが大きなショックを受けました。
そこで再度農地探しについて調べたら、
JAに農地を探している事を伝えると農地が見つかりやすい情報を入手しました。
せっかくなのでダメ元で再度横浜市のJAに問い合わせをしてみたのですが、
感じ悪い事、感じ悪い事、おそらくこういった問い合わせが多数あるんだろうなと感じました。
再度横浜市の農政とやり取りしたわけですが、
そこで覆る事もなくごめんなさいでした。。。
この時点でいくつの市区町村に断られているのだろうって感じですよね。
それだけ農地探しって難しいんです。
eMAFF農地ナビから奇跡が起きる♪
農地探しに絶望するくらい追い込まれても、
農地を探して多肉植物を生産したいと必死になって探していたら、
妻の『らぱん』が「三島市に貸したい農地が何個かあるよ」と言ってきました。
『ん!?』
『貸したい農地!?』
そう!『eMAFF農地ナビ』というサイトがありまして☟
このサイトがですね。。。
市区町村の力の入れ方によってしっかり農地情報を載せている自治体と、
まったく情報のない自治体に分かれるわけですよ。
『もりの。』はサラリーマンで基本テレワークなのですが、
新宿に通う事もあり、妻の『らぱん』が三島で農地を探してくれて。
早速『貸したい農地』の件で三島市に相談したら快い返信が来まして、
現在の農地を借りる事ができた訳です。
最後に農地探しで最も大切なこと。
農地探しで最も大切なことは、その自治体が多肉植物を求めているかという事です。
最初のハードルで多肉と市区町村が相思相愛でなければ、
どれだけ頑張っても許可されず無駄な時間を過ごす事となります。
それからいくつかの自治体と農地の件で交渉していると、
営農計画書を作成してくださいと言われます。
この営農計画書がとても重要で、せっかく自治体と相思相愛になっていても
営農計画がうまく立てられなければ農地を借りる事ができません。
この営農計画書は1つの自治体で作成しておけば、
他の自治体もほぼ同じような書式です。
別の市区町村と交渉する際にも参考資料として持っていく事ができますし、
こういう資料があると交渉がうまくいきます。
あとは多肉農家がいる自治体を狙うのも一つの方法です。
多肉農家がいる時点で多肉植物に理解のある自治体という事になります。
あまりに多い場合は、飽和状態となり断られる事もあるのでご注意ください。
わたしの記事が農地探しの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。